生命科学コースの特色

生命科学関連産業で活躍する人材を養成

 生命科学コースの教育プログラムでは、化学と生物学を中心とした広範かつ先端の知識と研究技術が習得可能です。
  難治性疾患、増え続ける人口に対する食料生産、環境保全などの諸問題に取り組める能力を培い、医薬品や健康食品開発などのバイオ・化学企業をはじめとするあらゆる生命科学関連産業で活躍できる人材を養成します。

生物学と化学を総合した教育・研究

 21世紀は生命科学の時代と言われており、ヒトの全遺伝子配列の完全解読が終了し、生命科学研究は生体分子の構造と生理機能解析に移行しています。この中で、生命現象を解明するためには、分子レベルで生体分子の相互作用を調査する「化学の力」と生体分子間の情報伝達の因果関係を論理的に理解する「生物学の力」を総合することが必要とされています。
  生命科学コースでは、生体分子の分子レベルの解析から、細胞・個体の生理機能解析、生物機能を制御する小分子の人工合成に至るまで、多岐にわたる課題を研究しています。学生の皆さんは、「化学」と「生物学」を背景とする卓越した教職員による研究指導の下、実地に生命科学の研究能力を成長させ、同時に、研究を強力に推進しています。

1学科・1コースの体制:定員45人

 生命科学科 生命科学コースは、他の学科と異なり1学科1コースの体制です。定員は45人であり、1年生から卒業まで入替わることなく同じメンバーで勉強と研究を進めて行きます。

教育の特色

課題解決型人材の育成をめざしています

  1. 自ら考え、積極的に行動することにより、生命系の難しい課題にも挑戦的に取り組める人材
  2. 化学の原理に基づいて理解し、生物の法則にしたがって考えることにより、生命科学の様々な課題について、解決できる能力を備えた人材
  3. 化学や生物の専門的知識を駆使して、創造的な研究開発を行う能力を備えた人材
  4. 生命系のあらゆる職場において、新しい分野を開拓してゆける人材
  5. 国際的なコミュニケーション能力により、国際的な環境で活躍できる人材

このような人材を育成するため、アクティブラーニング技術英語の基礎の修得卒業課題研究における先端の研究実践、を軸に教育を進めています。

アクティブラーニング  例えば1年生の「初年次ゼミ」の授業において、自ら選んだ生命系のテーマで発表し、学生どうしで議論する授業を行っています。 これにより、創造的な研究者に必要な積極性、自主性、論理性、客観性などを育てます。最終的には、公開の場である「ライフサイエンスコンテスト」でグループごとにその成果を発表し、優秀なグループを表彰しています。このほかにも、教員と学生のインタラクティブな議論によって知識を深める演習科目も実践しています。

令和6年度のライフサイエンスコンテストの優秀グループは以下のとおりです。

1位:遺伝子工学
〔4班〕市川彪雅、北野日菜、繁里菜穂、武田星夏、藤原光翼

2位:スマホと脳
〔3班〕阿部陽人、川端清矢、椎野裕貴、田口悠、藤原康多

3位:科学技術と倫理 ~科学者に問われるもの~
〔1班〕相場統明、加賀谷愛美、髙木聡一郎、半田恵和、ロコウヨウ

3位:明日は我が身 アルツハイマーを治そう
〔5班〕伊藤巧真、清川謡、調知恵、チンロクコウ、松本璃音

技術英語の基礎  2年生後期の英語によるテクニカルコミュニケーションの授業により、国際的なコミュニケーション能力を養います。この授業で科学技術的な英語の表現を学ぶことにより、それまで別個に学んできた化学や生物学の専門知識と英語の連携を意識してもらいます。また、研究室配属後の外国語文献講読により高度な専門英語を学び、自分で直接英語論文を読んで、内容を把握して、実地に研究に利用する術を身につけます。

卒業課題研究における先端の研究実践  3年生後期から研究室に配属されます。それまでの座学の知識に、実地の研究技術を融合させて、研究者としての成長を遂げる時期になります。3年生後期では研究の基礎を学び、4年生で本格的な卒業課題研究を展開します。その成果は、コース全体の卒業論文発表会で報告します。

卒業論文発表会

さらに、高い専門性を身につけたい学生の皆さんは大学院に進学します。その多くは、修士の学位取得後に、研究・開発職に就職します。

卒業後の主な進路

R3年度 本コースの大学院進学21人、京都大学大学院生命科学研究科1人、東京大学大学院総合文化研究科1人、名古屋大学大学院創薬科学研究科1人、放送大学1人、北海道大学大学院環境科学院2人、(株)カチタス、損保ジャパンキャリアビューロー(株)、第一電材(株)、大仙市役所、(株)拓洋、(株)南部医理科、ニッシン・グルメビーフ(株)、日発精密工業(株)、ニプロファーマ(株)、よつ葉乳業(株)

R4年度 本コースの大学院進学21人、東京大学大学院新領域創成科学研究科1人、北海道大学大学院環境科学院1人、留学1人、イオン東北(株)、石川県庁、(株)芋銀、(株)エージェント、(株)ABI、キーウエアソリューションズ(株)、極東製薬(株)、ケイ・イー・テクニカルサービス(株)、高級アルコール工業(株)、札幌市役所、(株)デジタルプラス、(株)マクロミル、(株)モリタン、(株)ヤマダフーズ

R5年度 本コースの大学院進学23人、北海道大学大学院医学院1人、東北大学大学院1人、筑波大学大学院1人、秋田県庁、NECソリューションイノベータ(株)、(株)NS・コンピューターサービス、NOK(株)、大田区役所、(株)CS-C、大鵬薬品工業(株)、日新製薬(株)、ニプロ医工(株)、ニプロファーマ(株)、(株)富士薬品、(株)UMNファーマ

R6年度 本コースの大学院進学20人、東京科学大学大学院医歯学総合研究科1人、東北大学大学院生命科学研究科1人、東北大学大学院医学系研究科1人、(株)秋田県分析化学センター、(株)アクティアス、イリソ電子工業(株)、NEC電気通信システム(株)、小野食品(株)、黒金化成(株)、(株)向学社グループ、酒田市役所、WDB(株)エウレカ社、千葉県教育委員会、栃木県庁化学職、(株)ニチワ、ニプロファーマ(株)大館工場、ニプロファーマ(株)、東日本旅客鉄道(株)、BLACKS学習塾/Nabe baseboll Academy、ボストン・サイエンティフィックジャパン(株)

 ※大学院修了生の進路は、こちらをご覧ください。