博士後期課程2年 加藤 静音 さん(秋田県出身)

持続可能な社会の実現を目指したグリーンバイオプロセスの開発に向けて

 SDGsへの取り組みとして、環境負荷の小さい化学技術(グリーンケミストリー)の実現が期待されています。酵素は金属触媒と比べて、環境負荷の小さい生体触媒であり、酵素を利用したバイオプロセスによる物質生産は、グリーンケミストリーの実現に重要です。バイオプロセスの成功例に、ニトリルヒドラターゼ(NHase)を用いたアクリルアミドの工業生産があげられます。私は、より触媒効率の良いNHase の開発のため、NHaseの酵素反応機構を解明する研究を行っています。これまでに、NHaseの酵素反応には、酵素周囲にある水分子から酵素反応中心へのプロトン伝達が重要であることが分かっています。そこで、水分子またはプロトンを直接観測できる中性子結晶構造解析という手法を用いて、NHaseの全原子構造を明らかにすることで、酵素反応機構を解明しようと研究を進めています。