博士後期課程3年 秋山 克樹 さん(東京都出身)
生命へのアプローチ
研究室では生物がつくる化合物を人工的に作る有機合成化学の研究をしています。扱う有機分子は非常に小さいため実際の構造を目で見ることはできませんが、それらを自在に変化させることで目的の構造を作り出すことに面白さを感じています。生命科学というと生物学のイメージで、化学というと意外に思うかもしれませんが、生命現象の根底には化学反応があり、化学を学ぶことは生命現象の理解に繋がります。研究では化学をメインにしていますが、化学以外にも生命現象の理解へのアプローチはたくさんあると思います。生物学はもちろん、物理学や数学の知識も欠かせません。さらには柔軟な発想のためには文学分野も重要なアプローチになるのではないでしょうか。このように様々な分野に繋がっていることも生命科学の面白さ、魅力だと思います。皆さんもぜひ、興味や得意なものを生かして“生命とは何か”を解き明かしてみませんか。
博士前期課程2年 小川 水月 さん(新潟県出身)
ヒトの老化関連疾患を研究するためのモデルマウスの作製
生体内の様々な現象について学ぶ中で特に老化関連疾患に興味を持ちました。将来老化の過程で、病気の発症を一目でわかる指標を見つけたいという思いからこの研究を始めました。ほかの生物分野の研究では身体の仕組みや病気と関連するタンパク質に注目したテーマも多く、新たなターゲット分子の発見やメカニズム解明に向けて研究が進められています。細胞、ハエやマウス個体を扱った実験などもあり、多様な実験を行う上で自らの手技や考察力を身につけられるのが生物分野の最大の強みだと思います。バイオで切り開く未来に期待いっぱいです!