生命科学コースの桐明 絢助教が、令和3年度公益社団法人日本水産学会において、研究に精進し将来の発展が期待されるものと評価され、「日本水産学会奨励賞」を受賞しました。
・研究課題:
「魚類刺毒に関する生化学的研究」
・受賞内容:
魚類の中には刺毒魚が存在し、刺傷事故は世界中で頻発している。しかしながら、魚類刺毒は非常に不安定であることから詳細な研究が進んでいなかった。桐明氏は、各種刺毒魚の生物活性を調べるとともに、5種のカサゴ類と4種のアイゴ類の刺毒の全一次構造をcDNAクローニング法により決定し、クローニングした毒成分について立体構造予測や作用機序推定を行った。さらに、各種刺毒魚の粗毒にヒアルロニダーゼを見出し、毒成分の拡散因子として機能することを明らかにした。これらの成果は、魚類刺毒に関する研究を大幅に進展させた重要な成果であり、同氏が水産学奨励賞を受賞するにふさわしいと判断された。